ROCK-A-BILLY ROUNDUP VOL.3 in NAGOYA
2001年5月3日、名古屋APOLLO
THEATERで行われたイヴェントを紹介します。今回は、THE
PLANETSの運転手兼カメラマンとして参加しましたので、彼らの旅日記といった内容になっています。
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5月3日AM2時半、ライヴ前、最後の練習を終えたTHE
PLANETSはレンタカーに機材を積み込み、福岡を出発しました。前日の朝4時から仕事のため寝ていなかったリーダーのCRAZY
TAD氏は、マットレスと寝袋を持参し、荷台に横になっての出発となりました。おかげで最初の休憩地、広島県の小谷(こだに)SAでは誰にも起こしてもらえず、美味しいパンを食べ損ないました。
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兵庫県の三木SAで2度目の朝食(リーダーは1回目)をとった後、大阪から京都を越える100キロあまりの区間に4時間以上かかり、さらに40キロの渋滞ということだったので高速道路をあきらめ、栗東(りっとう)ICから国道1号線をしばらく走った後、国道421号線に入り、桑名に抜けることにしました。鈴鹿山脈を越える道路だったのでちょっと不安でしたが、最初は順調に進み、永源寺ダムを越えるあたりまでは気持ちの良いドライヴでしたが、進めば進むほど道が狭くなり、その割には川沿いのオートキャンプ場がいくつもあるのでクルマはけっこう走っていて危険でした。こんなとこを通ってきたという証拠写真を撮ろうとクルマを降りたら、かなり肌寒かったのでみんなびっくり。
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まだこの時点では余裕があったメンバー達でしたが、この時すでに燃料計の針はEマークの3ミリ上くらい、おまけにこの先の道路は熊が出て来そうな林道で、ライヴのことより、生きてこの山を降りることが出来ればそれでいいといった気持ちで団結した次第です。
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やっと視界が開けてきて、峠にさしかかった時、道路になぞの物体が!!!
道幅はちゃんとあるのに、なぜかコンクリートで2m幅の障害物を設置してあるのでした。
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僕らのレンタカーだと左右のミラーからそれぞれ数cmという程度しかなく、緊張しながら何とか通り過ぎると愛知県、すなわちこれは現代の関所のようでした。しかし、この先に同じ物がもう一つあり、全く何がしたいのか意味不明な場所でした。この後、三重県側よりさらにボロい道路を下り終えた時は3時を超えていました。しかしながら、この難所をクリヤーできたことで、バンドメンバーの絆が深まったことは間違い無く、僕はこの道を選んで本当に良かったと思っています(?)。
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さて、何とかリハーサルもできて、ホテルにチェックイン。冷や汗を落とし、リーゼントをしてから会場に戻りました。写真がないので申し訳ないんですが、最初のバンド、O'CLOCK
K-BEANSはトリオ編成の元気のいいロカビリーバンド、2番目のSPACE GEAR
ROCK'N'ROLL
TRIOはドラムレスのヒルビリーバンドで、共に地元の顔としてイヴェントの出だしを盛り上げてくれました。
上の写真は御存知東京のRIZLAZ。VIVA LAS
VEGASでも好評だった彼らは、今回のメインアクトの一つ、イギリスからはるばる登場のSTEVE
HOOKER氏と一緒に回っていて、リズム隊の2人はSTEVEのバックとしても活躍していました。
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THE
ITCHとかをやったら日本で右に出るものはいないと思います。タイトなロックンロールサウンドが凄くかっこ良いです。
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今回はかなり短時間のステージでしたが、その分密度の濃い演奏が印象的でした。
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次に登場したのは今回DEKE
DICKERSONと一緒に回っている、同じく東京からのTHE HOT
SHOTS。ECCO-FONIC録音のCD/12"が好評な彼らは、後期BUDDY HOLLY
スタイルのポップなチューンを器用にこなしておりました。
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ヴォーカルのCHIEちゃんは、その独特な声が魅力的です。なんかごく初期の少年ナイフを彷佛とさせるものがあるんですよね。